Loading…

神木の樹族と蛇松の兄弟

Posted by ルア on 22.2011 Amigo山岡   2 comments   0 trackback
ポ国には天然記念物として認定された木が400本ほどある。

風雅な官庁
ポ国の農務省の管轄に風雅な官庁がある。゛樹木保全局゛とでも
呼ぼう。古木、老木を探し出し、樹齢を測定し、樹高と幹の周囲、そして
梢の広さ(直径)を計る。俗に「Monumentos Vivos」(活きた遺産)という。
周囲を計る高さは、人間の胸の高さが目安。
この風雅な゛保全局゛から何枚か写真を頂いた。

「キリスト」と同年代のオリ-ブの樹
2000年生きているオリ―ブ

このオリ-ブのご神木は、Taviraにある。科学的測定の結果、樹齢2000年
と出た。国内最古の樹で、Jesus Cristoと同年代となる。この河口と海岸に
有った港町は、古代人が地中海のはずれの寄港地として栄えた。このオリ
ーブの木はいつとも知れぬ時期に、古代人によって植えられたものとされ
る。木の周囲は、5人の人間が両手を広げて抱きついてようやく足りる。
樹の中は大きな空洞になっていて数人の人間が入れるがもちron立ち入り
禁止。これに追随する2本はセツバルにある。この国はカトリックなので
 ゛しめ縄゛の習慣はない。

「杉の゛ハトコ゛の毒を持つTeixoの樹」
毒矢の樹

常緑樹で一見すると杉の仲間に見えるが、毒を含有するので俗に「愛され
ずの樹」ともいう。古代人は戦闘に用いる毒矢を作った。
国内であちこちにあるが、写真の樹はブラガンサ地方にあり、測定された
ものの中で最大。樹齢700年。

「世界一の稼ぎ頭のコルクの樹」
栓の長者番付

1783年の植樹なので、2011年で228歳で樹の仲間ではまだ若輩だ。Palmela
地方のAgua de Mouraに生存している。
このコルクの樹は、世界一お金を稼ぐ樹である。1991年の統計に、この1本
の樹からコルク栓(ワイン用)が10万個も作れたとある。普通よく取れても
4000個である。10万個は世界で並ぶ樹がない。コルクの樹は若い時から取れ
始めるので、この樹はなんと220年以上も稼いでいることになる。もっとも、
コルクの樹の表皮は、一度剥がすと新しく再生(自然に表皮が生えてくる)す
るが、復び剥がすことが出来るまでには9年の歳月がかかる。表皮の剥ぎ取
りは中心幹の他に、数本の枝からも表皮を剥がすことが可能。なお、樹の皮
は幹に沿って゛縦゛に剥がし、コルク栓を造るには゛横に抜く゛形となる。
樹の下には300人の人間が並ぶことが出来る。

「良縁の栗の樹」
良縁の栗の樹

古い言い伝えでは、婚約者たちに大変幸運をもたらす樹とされる。樹齢500
年。Lagarelhos-Vinhais地域に生存。根元近くの幹の太さが並々でなく、13人
の人間が手を伸ばしてやっと足りる太さ。
風雅な官庁の写真撮影者もやっぱり風流なのか、霧か夕闇の背景で写してい
る。神韻縹渺さを表現したかったのか。根元には、プレゼピオ(キリスト誕生)
が安置されている。幹の太さを写した方は、普通の日中である。
リスボン市内の街頭で、焼き栗を買って食べたことがある。今度買う時は、
この「神韻栗の樹」を想像して食べようと思う。

「欧州一のっぽのユ-カリ」 
欧州一のっぽ

コインブラ地方のVale da Canasに、この欧州一の「のっぽユーカリ」は生
息している。127年の若輩にもかかわらず、72メ-トルというのっぽ。25階
建のビルほどの高さになる。

「500歳の樫の木」
イベリア最古の樫の樹

生きている樫の木ではイベリア半島の最古老である。Povoa de Lanhoso地方に
生存している。樹高が23メ-トル、幹のパイ(直径)が7.4メ-トル。枝葉の端か
ら端まで40メ-トル。その下に人間が立ち並ぶと、およそ千人ほどが詰められ
るという。

「蛇松兄弟が住む国有林」

蛇松のオス

蛇松のメス

マリニャ グランデ地方に1700平方km2の松林がある。俗にMata Nacional
と呼ばれるが、旧王室が植林していたもので、国有林と同じ。1300年代か
ら植林され、D. Dinizの代に拡大され、1800年から1900年代にほぼ現在の
面積に成ったものという。松の種類はPinheiro Bravoというもので、樹脂が
豊富で腐食しにくい。その松林に、大蛇のように地べたで生きている゛蛇
松兄弟゛がいる。この松の先祖が、歴史に大きく絡んでいる。

松材がふんだんにあったので16世紀の゛大航海゛に繰り出す大船団の造船
が可能だった。この松材が無かったなら、インド航路開発も、ブラジル発見
も大幅に遅れていたのでは。例えば、バスコ ダ ガマは4艘の船団でイン
ドに向かい、帰国したのは2隻だった。次にインドに航海したカブラルの船団
は13艘で行き、(行く途中にブラジル発見-到達、が正解か)帰国したのは5隻
だつた。船団が航海にでる都度、何艘かが失われるのが常識の時代、その後も
連綿として造船が続けられ、常時、大航海に必要な船団が整えられいた。
その流れの中でマラッカ海峡を越え、Guanzhou(関東)に至り、やがて交易を
していた唐人と白人がある日`Cipangu`(マルコPoloが使った日本の名)のいち
島に漂着する。これが後年に南蛮人と呼ばれた我が葡萄牙人が種子島に漂着
し、鉄砲を伝えた時の話。

1576年、今度は゛伴天連゛と呼ばれた宣教師が現れ、織田信長と面識を持った。
Froisには、元琵琶法師だったLorenso修道士が通詞を勤めた。ニ、三度会うと、
信長は例外中の例外の対応でFrois宣教師に親しくし、Froisの祖国やインドの
ことについて様々なことを尋ねている。
ある日、信長はFroisを建造中の安土城に招待し、自ら城内を案内してみせた。
信長と初対面して以来の全てをFroisはことごとく頭に叩きこみ、後年「日本史」
を書き表した。西洋人が書いた始めての日本史である。信長の人格、性格、気
性など、まるで信長を目の前にしているような感じになる内容で記されている。
Froisの記憶の正確さは、彼が書き残した安土城の絵図面で裏書された。
20世紀になり、かつての安土城跡の発掘調査がが行なわれ、出土した城塁礎石
の位置が、Froisの絵図面とほぼ合致したのである。こうしてFroiの比類の無い
記憶の良さと歴史的価値が確認された。
「日本史」は翻訳されることになった。

原文はラテン語と初期ポルトガル語が混じったもので非常に難解である。Ajuda
古文書館に保存されている。翻訳に当ったのは川崎桃太氏。翻訳許可などの、
下準備をコ-ジネ-トした千本氏によれば、難解にも関らず氏の翻訳はすらすらと
進んだという。「日本史」と同時に(結果的に)「信長人物記」も併記され、日本
と信長を取り巻く貴重な15巻が完成した。世界にこれしかない゛実見史゛である。
(゛信公記゛は、信長が家臣に書かせた本であり、当然信長の都合の悪い点は書
かれていない)
それにしても、何故 [鳴かぬなら殺してしまえほととぎす]の信長が、
(Froisによれば信長に会う者は行きも帰りも走って用向きを処理していた)Froisに
対してはまったく例外的な一種の優しさで接したのであrouか。

閑話休題。
刀と槍と弓矢の日本の戦国戦術に、革命をもたらしたのは鉄砲である。鉄砲は
南蛮人がもたらした。その戦術を考案して実行したのは信長である。その新戦術
で武田の騎馬軍団を葬りさったのはFroisに会う1年前の1575年のことであった。
゛種子島゛なしに、武田に勝てたかどうか。

歴史は必然であり、IFは通用しない。
それでも゛へび松を見ると、゛この松の先祖が生えていなかったら船は造れなかっ
た゛....。゛種子島゛に鉄砲が着くのが5年も遅れていたら.....。と、考えてしまう。

にほんブログ村 海外生活ブログ ポルトガル情報へ
にほんブログ村
にほんブログ村 旅行ブログ 旅行の豆知識へ
にほんブログ村
スポンサーサイト

大きいのやら、高いのやら(ユーカリはオーストラリアだけかと思ってました!)、
ご長寿さんやら、
色々沢山、生きてる木は素敵ですね!
もコルクの木も、初めてみました!
信長の話は、興味深いですね…確かに、もし?!と
考えちゃいますね。
2011.04.25 04:23 | URL | jackie #mu2RbJ92 [edit]
ポルトガルは、大変木がよく育つのでいいですね。日本の木、北米の木、南米の木、アフリカの木、地中海の木、と、どれもよく育ちます。北米の゛バージニア・チュ-リップ゛も30メ-トルほどに伸びます。ただ、バナナだけは樹は育ちますが実はなりません。物好きなポ国人はタバコを植えていてそれなりに育ちますが、タバコの味のほどはわかりません。この゛タバコ゛も、ポルトガル語。喫煙者にとって、ポルトガルは゛身近な遠い国゛ですね。
それでは、またよろしくね。
2011.05.03 03:21 | URL | お名前 #- [edit]


  • password
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackbackURL:http://chimotoportugal.blog76.fc2.com/tb.php/429-fbb2d39d

プロフィール

ルア

Author:ルア
プロフィール 千本佳男
ちもと よしお
(写真は息子です)

ポルトガル在住30年以上
職業   取材・コーディネイター
星座   魚座 
血液型  B型
住む理由 気候がよく、ワインも食べ物も美味しいポルトガルの虜
趣味  昔はウインドサーフ、現在はもっぱらネットサーフ
好きな物 ポルトガルではワイン、日本では餡このお餅
得意な事 サッカー取材
日本の家 神戸にあります
ポルトガルの家 リスボン郊外25キロの住宅街
事務所  海と世界遺産シントラの山が見える丘の上

やろうと思う事 ポルトガルの写真を沢山撮って紹介したい

*****チモト実績*****

依頼源 ポルトガル
ICEP(ポルトガル貿易・観光振興庁)
IPPAR(ポルトガル歴史建造物保存院)
ポルトガル政府観光局
裁判所関連書類翻訳
メディア翻訳・ナレーション・通訳等

依頼源 日本
各官庁、地方自治体の業務請負
ポルトガル博覧会日本館チーフ・コーディネイト
大手商社業務委託
商品調査
イベント関連、 その他、

NHK
EUサミット・リスボン
首相インタビュー
大河ドラマ 信長
世界ふれあい街歩き
世界入りにくい居酒屋
Wカップリサーチ・選手インタビュー
その他、 報道、文化、スポーツ番組

民放(各社一番組紹介)
開局40周年 大航海!謎と夢のコロンブス大紀行 NTV
めさましテレビ フジ
深夜特急98 NBN
新ポルトガル謎紀行 TBS
道浪漫 MBS
旅サラダ  ABC
ワールドビジネスサテライト TV東京
ユーロ(ヨーロッパサッカー選手権)WOWOW
赤道大紀行 CBC
にじいろジーン KTV
GAORA、KBS、KTS、TOS、SAGA-TV、旅チャンネル、その他

映画 東宝「7月24日通りのクリスマス」 

新聞 朝日、読売、毎日、その他

雑誌 フィガロ・家庭画報・コスモポリタン・スカイワールド(JAL)・アゴラ(JAL)・ナンバーなど、その他多数

ファッション カタログ
広告 CANON・ニッサン・トヨタ・エプソン・いいちこ・福砂屋・ダイキン・無印


ご連絡お待ちします。
chimotopt@gmail.com

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR